麹ってすごい

麹(糀)って・・・良く聞くけれど、何がすごいの?

この10年ほど、麹はちょっとしたブームになり、TVや雑誌でも多く取り上げられています。普通は麹をそのまま食べませんので、”イメージは分かるけれど、具体的には良く分からない”方も多いと思います。そこで、麹のすごいところ!を、小泉麹屋目線で、まとめました。

普段、どんな風に麹を使っているの?話し合いながら、いろいろ作ってみました。



麹クッキング

麹とは?その役割

麹は、醤油、味噌、酒など発酵食品をつくる時に、食材を発酵させる役割をしています。麹を使ったものに限らず、発酵食品は世界中にあります。ワイン、ビール、ウイスキー、ヨーグルト・・・チーズもそうですね。でも、麹は、日本以外ではほとんど使われていません。日本土着の菌で、日本人の食生活は、毎日どこかで麹とつながっているのです。

麹は、蒸した穀物(米や小麦など)にこうじ菌を付着させて育てて作ります。和名の学名では、ニホンコウジカビと言います。 カビと聞くと良いイメージがないかもしれませんが、コウジカビは人の体にとても良いものなのです。

こうじ菌は日本醸造学会によって、2006年、「日本人が古来から大切に育み、使用してきた貴重な財産」として「国菌」に認定されました。


こうじ菌の種類

こうじ菌には多くの種類があり、用途によって使い分けます。一例としては、下記のようになります。昔から日本人は、有用なこうじ菌を見つけ出して、多くのものを作りだしてきました。


黄麹菌 味噌、醤油、清酒の製造
白麹菌 焼酎の製造
黒麹菌 泡盛の製造

昔は、高度な顕微鏡や培養技術などはありませんから、使ってみて、観察して、記録して、を繰り返していくことで知識を蓄積していったのでしょう。



食べ物を美味しく変身させる

麹には、食材をより美味しいものに変化させる力があります。旨味を感じるアミノ酸を生み出したり、食物をやわらかくする力があり、私たちが「美味しい」と感じるように、食べ物の風味をかたちづくってくれます。

麹を使えば、化学調味料や旨味調味料を使わなくても、素材のうま味を引き出してくれます。



冷奴に塩こうじや醤油こうじをかけるだけで、まろやかな味わいになります。オリーブオイルやごま油をかけても良いですよ。麹は、油と相性が良いのです。

食材をそのままいただく日本古来の知恵


和食はそもそも、素材そのものの味を中心に考えられています。代表格といえば「寿司」ですが、海外の友人の中には、「これは料理ではない。素材を切ってのせているだけだ」という人もいます。確かに。

大豆、玄米、麦、芋など、畑でとれた素材そのものを、新鮮なうちに旬のままいただく、または、発酵させて保存していただく、そういう文化だったのでしょう。

麹の原料は穀物とこうじ菌だけ、味噌の原料は、大豆、塩、麹だけ。ほら、本当にシンプルに、素材をいただく知恵がつまっています。麹の存在が、その食文化を支えてきたのです。



日本人の舌はとても繊細で、出汁の味がわかる舌を持っているのは、世界の中でも、日本人と、フランス人だけだと話される方もいらっしゃいます。それほど、微妙な味わいを楽しめる舌を持っているのです。

100種類近くの酵素をつくる

麹には100種近くの酵素が含まれますが、現代でも全てが解明されていません。

酵素はそれぞれ別の役割を持っています。特に消化酵素が豊富で、でんぷん質を消化して糖分に分解するアミラーゼ、タンパク質をアミノ酸に分解するプロテアーゼ、脂肪を分解するリパーゼの3大消化酵素が豊富に含まれています。食べ物を消化吸収しやすい状態にしてくれます。つまり、栄養の吸収率が高まるのです。

吸収率は、栄養を考えるうえでとても大切な観点です。必要な栄養がきちんと補給されていても、それを分解して、必要なエネルギーに変えていくための酵素が不足していると、体内に吸収されないのです。



酵素によって生み出されるオリゴ糖も、腸内に善玉菌を増やしますし、だから麹は特に女性に人気なのです。

日本人の健康を支えてきた日本土着の菌


麹が手助けして作る発酵食品を日常的に食べていると、からだのエネルギー源となる糖やアミノ酸を効率よくとれますので、健康維持、免疫アップにもつながります。

●みそ汁は、日本人が考え出した健康法

麹を一番カンタンに取る方法は、みそ汁です。醤油や日本酒を毎日飲むわけにもいかないですしね。味噌は「医者いらず」と昔からいわれてきました。「味噌汁は朝の毒消し」「味噌汁は不老長寿の薬」など健康をうたうことわざも多く残っています。

●夏バテ予防の甘酒

みそ汁よりも濃度が濃くて、麹をたっぷりいただく方法として、甘酒があります。甘酒は、お米と麹で作られた、天然で、ほんのりと自然の甘さがある健康的な飲み物です。

俳句では夏の季語となっている「甘酒」は、昔は夏の飲み物でした。甘酒には、全ての必須アミノ酸とブドウ糖が含まれることから「飲む点滴」とも例えられるほどです。



甘酒をヨーグルトと混ぜて、少し生クリームを足して、フルーツと混ぜて凍らせた甘酒スイーツです。砂糖を使っていなくても甘みがあるので、安心して子どもにも食べさせられます。

たくさんのビタミン類を生成

こうじ菌は、自身の代謝の過程で、ビタミンB1やB2、B6、ナイアシン、パントテン酸、イノシトールなど肌の代謝を促進するビタミン類が作られます。麹を使った化粧品が多くあることも、納得できますよね。



麹屋スタッフがお伺いして各地で開催している「手造り味噌教室」は、やっぱり女性に人気です。

料理を簡単・シンプルにできる

これは、麹屋のスタッフがみな言っていることです。麹がしっかり旨味を引き出しますので、特に手のこんだ調味料を作る必要はありません。生鮭のホイル焼きも、塩こうじ+オリーブオイルで、キャベツやキュウリ、大根の漬け物も、塩こうじ+生姜で。美味しくて健康な料理が簡単にできる!それが、現代の忙しいママさん達には、一番の「麹のすごいところ」なのかもしれないですね。



豆乳を温めてゼラチンと混ぜ、少し粗熱をとってから甘酒とまぜた甘酒プリンです。酒粕から作っている甘酒と、麹から作っている甘酒はまったく別の味わいです。米麹から作った甘酒はアルコールが入っていないので、子どもたちにも人気ですよ。


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